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第27回 2005.01.19 「喬亭 大黒屋」@浅草

参加者:岡崎・川野・小山・塚田・美土路

鴨鍋の旨さが忘れられずに2年振りの再来となった、浅草の少々外れにあるこの名店。そういえば、前回もそうであったと回想したが、とにかくこの店に行くのであれば、以下の2点について覚悟が必要である。
1.この店では時間は止まる。
この店を紹介している各HPでも有名であるが、店に入って注文を取ってもらえるまでに15分以上はかかる。「とりあえず」のビールにありつけるのは30分後。時間がないときや空腹に耐えられそうもないとき、話し相手が居なかったり時間つぶしの文庫本などを持っていないときには、避けるべきであろう。
2.この店は蕎麦屋ではない。絶品の蕎麦も供する鴨鍋屋、である。
一日に打つ量が決まっている。そして、一人前の量も極めて少ない。この日、夜の部の客は我々含めて6組・20名程度で1回転。それでも「売り切れ」とのことで、せいろのお替わりはもちろん、大盛りにすることすら許されなかった。

料理の味は当然であるが、店のオペレーション含めたホスピタリティも極めて重要と考える小生にとって、この店は決して高く評価できるものではないはずなのだが、恐縮しまくりながらホールを切り盛りするおばちゃんが憎めないし、量が少なくとも蕎麦は絶品だし、最後に最高の鴨鍋にありついた後は、思わず顔もゆるんでしまうのであった。


第27回 2005.01.19 「喬亭 大黒屋」@浅草_a0013643_23431095.jpgタタミイワシと焼海苔は、下に小さな炭火が入った専用の木箱で供される。以前に行ったことがある神谷町の某有名店では、同様の木箱を使いながらも炭火が入っていない、単なる「上げ底」であったが。

第27回 2005.01.19 「喬亭 大黒屋」@浅草_a0013643_234732100.jpgこの板ワサは、発注してから2時間を経て供された。注文したものが忘れ去られてしまうことは無いのだが、順番もタイミングもすべては店主の都合次第。ホールのおばちゃんに催促してみても「ゴメンナサイ、お待たせしていて・・・」を繰り返すのみでラチがあかない。飾り切りも細工もいらないからすぐに出してくれ、と言いたいが、これがこの店の流儀なのであろう。

第27回 2005.01.19 「喬亭 大黒屋」@浅草_a0013643_23551712.jpgせいろの一人前である。どんなに上品に食べたところで、3口もあれば完食できる量だ。
希少性がゲタを履かせているわけではないが、蕎麦の完成度は極めて高い。香り高く、味も深い。水切りの程度も完璧で、相性バッチリの汁とほど良く絡む。蕎麦屋の看板を掲げるのであれば、やはりある程度の量への対応は願いたいところだ。

第27回 2005.01.19 「喬亭 大黒屋」@浅草_a0013643_04467.jpgただ野菜と鴨をザクザクと入れて食すだけなのだが、この鴨鍋は限りなく旨い。出汁にも材料にも特別な細工は見当たらない。特徴的なのは、浅くて広口の鉄鍋だ。
仕上げにはうどんが登場。美味であること論を待たないが、蕎麦を十分に食せなかった欲求不満からなんとも不思議な感覚であった。

by tsukada1961 | 2005-02-14 00:17 | 蕎麦部ZZZ例会  

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