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引っ越しました!

「至福のひととき」は、飽きっぽい作者の意向を受けて、またまたサイトを変更してリニューアルすることとなりました。
新しいサイトはこちら。是非、お立ち寄りください。
The Precious Time「至福のひととき」

# by tsukada1961 | 2005-12-04 01:21  

第32回 2005.06.21 「千利庵」@西麻布

参加者:川野・小山・塚田・波多野・森山

かつては「霞町」という風情ある呼称があった西麻布交差点のほど近くにあり、「質は高いが、量は少ない」と定評のある名店。結論から言えば、確かに蕎麦は悪くないのだが、ロケーションが決して良いとは言えないだけに、わざわざ繁く足を運ぶまでにはならないと考える。

各テーブルに置いてあるメニューには、麺類と酒類が書かれていて、酒肴については定番のものも季節のものも、壁に張り出されている。「ホヤの塩辛」「アゴの丸干し」など珍味系もあって、なかなか楽しい。

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これは「自家製はんぺん」。ふんわりとした食感が楽しいが、しかし、酒肴までもが「質は高いが、量は少ない」のである。

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「トマトの天ぷら」。食すときに気をつけないと、熱くなったトマトの果汁で口中を火傷する。トマトの酸味と油との相性が良く、想像したよりも美味。ビールも良いが、日本酒とも合う。

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さて、蕎麦である。この店の名物、「天下ご免」は、揚げ茄子などが具になった温かい汁で冷たい蕎麦を食す。最初から「お代わり付き」も用意されているくらい、汁はたっぷり出し、そのまま飲んでも楽しいくらいに美味。
蕎麦は「せいろ」と「田舎」があり、どちらかを指定する。「田舎」は、かなり太めなのだが、どうせそこまで太いのであれば、やはりもう少し「エッジ感」が欲しかった。「せいろ」は美味。ここの汁は比較的甘めだが、出汁はしっかりしているので、温かい汁にしても問題ない。

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もうひとつ、季節もので名前を忘れてしまったが、胡麻ダレ風味のものもある。これは、薬味が豊富に供されるが、ミョウガとの相性が気に入った。

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若者二人が浴衣姿に雪駄履きで参加。風情があって、なかなか良かった。

# by tsukada1961 | 2005-06-27 01:22 | 蕎麦部ZZZ例会  

第31回 2005.05.23 「浅野屋」@蒲田

参加者:岡崎・川野・小山・塚田・森山

まず結論から。あくまで5月終了時点ではありますが、本年度の第一位であります。蕎麦前、蕎麦、オペレーション、どれをとっても絶品です。いやあ、蒲田恐るべし。

第31回 2005.05.23 「浅野屋」@蒲田_a0013643_11506.jpg蕎麦前の酒肴は、いずれも完成度の高い逸品ぞろい。ひと工夫してあったり、素材の産地を選んだり、そうした「こだわり」に店主の思い入れが感じられる。一片づつを並べてみたが、「じゃこ天」「板わさ」「燻り豆腐」。「燻り豆腐」は水分だけが程良く抜けて上品な旨味が凝縮されて、まさにスモークドチーズのような食感になっている。

第31回 2005.05.23 「浅野屋」@蒲田_a0013643_1112968.jpg「鴨焼き」は、付け合わせの焼きネギと一緒に塩で食す。「鴨ネギ」とは良く言ったものだ、と必ず誰かが言い出す。「まさにワインとチーズのマリアージュの様だね」などと気取って言っている輩に言ってやりたい。日本伝統の例えがあるのだと。

第31回 2005.05.23 「浅野屋」@蒲田_a0013643_11192570.jpgこの「塩辛」は濃厚な「わた和え」である。大殿によれば、塩辛が水っぽくなるのはイカから水分が出るためだそうで、そこにひと工夫しているのではないか、と。日本酒が止まらない。

第31回 2005.05.23 「浅野屋」@蒲田_a0013643_11222423.jpg「そばがきの揚げ出汁」とあって、厚揚げをイメージしていたが、食しやすいこのサイズ。噛み締めると蕎麦の香りが立ち上り快感。いや、それにしてもこの汁が美味!この時点で、この店は「ただものではない」と予感。

第31回 2005.05.23 「浅野屋」@蒲田_a0013643_11254864.jpg「山葵の葉のおひたし」は、少し気の利いた蕎麦屋の定番メニューであるが、これほど辛いものを食したことはない。しかも、さわやかな辛さの中に、出汁の旨味が後を追いかけてくる。辛さを出すために細工を施しているのか、と尋ねたが、特段なことは行っていないとのこと、素材の産地(山口県)のメモをいただいた。

第31回 2005.05.23 「浅野屋」@蒲田_a0013643_11304348.jpgさて、蕎麦である。写真は「鴨つけ蕎麦」。蕎麦は細いがコシも香りもしっかりしていて、水切りの程度もすばらしく、味わい深い。さらに、汁。限りなく「旨い」のである。そのままゴクゴクと飲めてしまいそうなくらいに上品で透明感のある軽さ。どこまでも蕎麦を引き立てながら、決して負けてしまうことのないこの汁は、上質な出汁が基盤を固めているのだと思う。

第31回 2005.05.23 「浅野屋」@蒲田_a0013643_11351777.jpg卓上の品書きの巻頭ページ。店主の真摯な姿勢と思いやりは、そのまま店の雰囲気として具現化されている。久々に清々しい店に出会った。

第31回 2005.05.23 「浅野屋」@蒲田_a0013643_11444288.jpgIT系のベンチャー企業に転職してから無沙汰続きのたいろー君が突如登場。元気そうで何より。

# by tsukada1961 | 2005-05-29 11:47 | 蕎麦部ZZZ例会  

第30回 2005.04.19 「花や」@錦糸町

参加者:岡崎・川野・小山・塚田(中途退席)・美土路

筆者の都合で、蕎麦前までで時間切れとなり、当日肝心の蕎麦を食せなかった。
参加者によれば大変美味であったとのこと。
よって、筆者が追加取材を行って、後日アップすることにいたします。

# by tsukada1961 | 2005-05-29 10:37 | 蕎麦部ZZZ例会  

第29回 2005.03.23 「京金」@森下

参加者:岡崎・川野・小山・塚田

都営地下鉄「森下」駅上の、清澄通りと新大橋通りの交差点。この店は、名前は聞いて知っていたが、「森下」と聞いてなぜか遠方のイメージがあって、これまで敬遠していたのである。都営新宿線に加えて大江戸線も接続してアクセスも断然と良くなったのだが、いざ出向いてみると、思っていたよりもずっと近いのであった。(昨年度一位の「竹やぶ」@北千住はもとより「喬亭大黒屋」@浅草よりも近い。)
第29回 2005.03.23 「京金」@森下_a0013643_10111981.jpg店内は靴を脱いで上がるのだが、明るく清潔な感じとあいまってホッとする。この店は蕎麦も評価が高いが、酒肴が充実している、というのが巷の噂。「小ふぐの天婦羅」は珍しいが、火の通り具合は絶妙で味も良く引き出されていて素晴らしい。
第29回 2005.03.23 「京金」@森下_a0013643_1019638.jpg「焼き味噌」「出汁巻き卵」など定番メニューも高いレベルで揃っている。特に「胡麻豆腐」は、味の濃さと迫力は圧巻であった。

第29回 2005.03.23 「京金」@森下_a0013643_10221299.jpgさて、蕎麦である。この店の名物「おろし蕎麦」を食す。薄口と濃口、2種類の汁が、花鰹・なめこ・ネギ・山葵、そしてたっぷりの辛味大根とともに供される。口上によれば、薄口の汁をぶっかけて、「かけ」として食すも良し、薬味を適宜用いながら「もり」として食すも良し、と。
薄口の汁は、確かにごくごくとそのまま飲むことが出来るほど。出汁が良く、味もしっかり延びているから、決してしゃびしゃびした感じは無い。濃口の汁は、付け汁としては素晴らしく、辛味大根に負けない力強さを持つ。それにしても、この日の辛味大根の辛さと言ったら、今まで食した中でも最強であった。量もたっぷりあるので、全量を薄口汁で「かけ」にした若は、あまりの辛さに音を上げたほど。
そして、ここに「田舎」を追加した。ここの田舎は、麺の太さは「せいろ」とほとんど変わらない。粉の違いから、蕎麦の味に甘さとまろやかさが際立ってくる。これを上記の辛味大根を使った汁で食すと、変化とハーモニーが楽しめた。

蕎麦も汁も美味。特に汁は蕎麦湯をいれても味わいが失われず、仕事の丁寧さが垣間見える。蕎麦に関しては、メンバーの評価は高かったが、小生としては、もう少し硬めの茹で加減にしてエッジが立ったものが好みなのだが。いずれにしても、コストパフォーマンスにおいても優れた、名店であった。

# by tsukada1961 | 2005-03-24 10:44 | 蕎麦部ZZZ例会